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済州が生んだ韓国トップブランド「済州三多水」
2012.06.11 (月) 坂野慎治, 金秀庭 contributor@jejujapan.com

韓国のミネラルウォーター市場はおよそ6000億ウォン(2011年推定値)で、右肩上がりの成長を続けている。水道水をそのまま飲む人は、日本では37.5%(2008年内閣府)だが、韓国では1.4%(2008年環境部)とはるかに少ない。日本のドラマで水道水をコップで飲む場面でも見ると、韓国の視聴者は違和感を覚えるかもしれない。韓国では水道水を飲む場合、浄水器を使ったり沸かすという手間をかける人が多く、また、ミネラルウォーターの需要も高いのである。さらに、近年の健康志向の高まり、レジャーなど野外活動の普及、一人暮らしや共働きの増加といったライフスタイルの変化も、ミネラルウオーターの市場拡大を牽引している。


韓国の名水「済州三多水」
   
▲ 「済州三多水」の工場内部  撮影:金秀庭

そのため、韓国のスーパーには多くのミネラルウォーターが並んでいるが、不動の1位は「済州三多水」だ。東日本大震災の際には日本に大量に送られたので、日本でもご存知の方が多いかもしれない。

ペットボトル入りのミネラルウォーター「済州三多水」は、1998年3月の発売以来、14年連続で韓国でもシェア1位を守っており、現在では全体シェアの5割に迫っている。ブランド経営センターの国家ブランド競争力指数(NBCI)では去年、ブランドパワー総合2位タイ、ミネラルウォーター部門では6年連続1位を占めている。また、韓国のブランド価値評価会社ブランドストックのBSTI(Brand Stock Top Index)指数では、去年からコカコーラを抜いて飲料部門で1位になった。

ソウル中心の韓国市場で、地方の公企業がこれほどのブランド力を誇るのは驚きだ。このように消費者から愛され続けているのは、何よりもクリーンな済州の天然水だからだ。


水の宝庫・済州
 
済州は、水資源にたいへん恵まれている。100回以上の火山噴火によって形成された済州島は、透水性の高い玄武岩で覆われており、雨水の40%以上が地下に流れ込む。そのため、川はあっても、そのほとんどが、普段は「水無し川」だ。地下に沁みこんだ水は、多孔質の火山噴出物スコリアという天然のフィルターを16~20年もかけて通過することで、澄んだミネラルウォーターになる。

また、雨の多さも大いに影響している。海岸地域でも去年の年間降水量は2000ミリ強と、全国平均(1622ミリ)よりも多かったが、標高1950メートルの漢拏山の山間部では最高で6453ミリにも達っするほどなのである。


済州特別自治道開発公社インタビュー

「済州三多水」は、1995年に済州特別自治道の全額出資によって設立された済州特別自治道開発公社が生産している。去年の売り上げは過去最高を記録し、設立時に比べて490倍にもなっている。そこで「済州三多水」に関する詳しい情報を得るため、同公社を訪問し、呉才允(オ・ジェユン)社長にインタビューする機会を得た。

   
▲ 済州特別自治道開発公社 呉才允(オ・ジェユン)社長    撮影:金秀庭
Q:東日本大震災の際に、ミネラルウォーターを無償支援したと聞きました

A:東日本大震災は、私たちにとっても非常に心の痛む出来事でした。隣国の悲しみに友好国として支援したいと思い、私たちにできるのは迅速に飲み水を送ることだと考えました。そこで、3月19日に緊急救援物資として20トン、数日後にはさらに480トンを支援しました。その結果、済州の日本総領事館をはじめ日本の皆様から、感謝の言葉をいただきました。私たちの小さな支援に感謝してくださり、胸が熱くなりました。

Q:日本への進出は、どのように進めていますか。

A:日本へは昨年3月の震災後に輸出量が増え、前年比で570%増の1万2千トンになりました。しかし、韓国でのブランド力にしては随分と低価格で販売されました。。そこで、今後は安全でクリーンな点をアピールし、さらには韓流も活用するなどして本格的に進出する計画です。また、プレミアム製品を発表するなど、品質の良さの広報に努めるつもりです。

Q:設立以来、驚くほどの成長を遂げていますが、その秘訣は何ですか。

A:韓国のミネラルウォーター市場は、毎年12%ほど成長しています。当社は毎年、およそ18%の成長を続け、昨年には過去最高の売り上げ(1616億ウォン)を達成しました。「変革と改革」という目標を全社員が共有し、コスト削減と生産性向上に努力してきた成果です。「提案制度」など全社員の積極的・自発的な参加によって、国内外の不況や原料価格の上昇などにも関わらず、2011年の純利益は298億ウォン(純利益率18.4%)と前年比で45%増加しました。今年1~3月期の純利益率は26.2%に達しています。

Q:済州の公企業として、地元の発展のためにどのような貢献をしていますか。

A:1998年の「済州三多水」発売以来、1千5百億ウォンの純利益を出しましたが、その57%に当たる850億ウォンを済州特別自治道に配当して、地元住民に還元してきました。また、奨学金の支給や道内大学生の海外インターンシップ派遣など、人材育成に努めています。さらに、コッチャワル(原生林)共有化財団による森林保護、地下水研究のための水産業研究センター建設にも投資しています。そして、恵まれない人たちのために、住宅182棟を買い取って、一般の3分の1の料金で賃貸しています。


済州特別自治道開発公社は、東日本大震災だけでなく、中国の地震やタイの洪水の際にも飲み水を支援してきた。ビジネスとは関係なく、困っている人たちを助けたいという考えからだ。韓国のトップブランド「済州三多水」は、クリーンな火山岩盤水という品質の良さに加えて、利益を地元に還元するばかりか隣国の痛みにも手を差し伸べるといった温かさも魅力の一つだろう。

済州特別自治道開発公社  http://www.japanese.jpdc.co.kr/

 

坂野慎治(済州大学通訳大学院教授)    金秀庭(済州大学経営学科博士課程)   contributor@jejujapan.com

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登録番号 : Jeju Da 01093   登録時間 : 2008年 11月20日   発行人 : 宋姃姬
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