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神の顔を描いた済州島川外祠の巫神図
2012.05.16 (水) 田殷子 contributor@jejujapan.com

 芸 術 空 間 

 

一つの共同体として同じ起源を持ち、系統を引き継いできた造形的な作品を私たちは伝統美術と呼ぶ。伝統美術は祖先の暮らしの姿が盛り込まれている。伝統美術は生活、儀礼、信仰、趣味、生産と関係したものから誕生する。

人々が最初に道具を作るときには、実用性を念頭において作る。しかし、次第に技術が熟練するにつれて、実用性に美的な感覚を付与するようになり、さらに後には、それが一つの美術様式として定着するようになる。

様式は材料の影響を受ける。済州島文字図がそうであるように、神と染料が貴重だった済州島の芸術的な与件は絵の大きさを小さくし、透明な色彩を導き出した。石像もまた玄武岩という材料の特徴によって、線刻中心の野暮ったい表現にとどまり、民芸品もやはり、特別な技巧を欠いて、実用的に作られるようになり、まったく素朴なままである。しかしながら、済州島には韓国の他のどの地域にも見られない非常に独創的な絵がある。現存する唯一無二の済州島の巫俗神を描いた10点の巫神図がそれである。その10点の 巫神図は元来、済州市大川端の川外祠に置かれていた神像の絵だった。1882年、高宗時代に、その堂が毀撤され、12神位中の10の神位だけが伝えられている。その10の神位の巫神図は川外祠が 取り壊されたので、済州市の男巫であった高任生がそれを祀っていた。彼が亡くなってからは彼の妻が保管していたが、その妻もまた死亡すると、済州大学校博物館に収蔵されるようになった。

   
▲ (左から)帝釋位、紅兒位

川外祠巫神図10神位の神名は、帝釋位、寃望位、水靈位、天子位、監察位、相思位、中殿位、上軍位、紅兒位、本宮位である。現存していない2つの神のうちの一つは 名前が未詳で、もう一つの神は 佛道位であると伝えられている。

《朝鮮王朝実錄》によると、1466年に川外堂神の画像が誣告事件に連累したという。その記録から推測すると、済州島川外祠巫神図はその制作年代が15世紀以前まで遡ることになる。なのに済州島巫神図の制作年代は一般には1800年代と言われているのだが、それは高宗時代に川外祠が毀撤された年代をそのまま借りて、記されているからである。

川外祠巫神図10神位のうちで男性神が6名、女性神は4名である。女性神のうちで紅児位は処女神である。10神位の神々の服飾と名前から見ると、帝釈神は仏教の僧侶の服装で、神名もまたインドの帝釈天と類似している。天子位は中国の天子と同じ絶対者を象徴し、観察位は官職者を、中殿位、本宮位は王の夫人あるいは後宮を象徴する。水霊位は太子の服を着ており、相思位と 寃望位は官職者の服装である。そして水宮位も両班の婦女子の服を着ている。このように分析してみると、済州の神々は支配階級を指向する面貌を呈していることになる。川外祠巫神図の形象的な特徴としては、顔が丸く、指が鋭く描かれており、誰かに対して命令を下してように威厳があり、空を飛んでいるような、空中に浮かんでいるような感じを与える。色彩は華麗な五方色を基本に、補色対比を果敢に使用している破格性を示している。そして巫神たちの帽子、扇、胸に小さな四角形の金箔を着け、神性を強調しているようである。

川外祠巫神図の最も代表的な象徴性は蛇と鳥、そして扇にある。蛇と鳥は済州島神話において非常に重要な役割をはたしている動物である。川外祠巫神図が済州島神話を反映していることは、まさしくこの蛇と鳥のおかげだと言える。川外祠巫神図において蛇は帽子、頭、装飾布地などに諸種の形態で現れる。これは済州島がまさに蛇信仰の総本山であることを立証している。鳥は杖や女性神の簪に現れるが、帝釈位の杖に座る鳥は烏である。烏は済州島の神話の中の「差使本解(神話)」では閻魔大王の使者として登場する鳥である。女性神の簪の鳥はアヒルである。アヒルは多産を象徴し、渡り鳥であるマガモは天上と地上をつなぐ霊媒として観念されている。

扇は涼しい風を起こすソンビ(市井の儒者)たちの愛用品であるが、巫神の扇は天地の風雲造化を起こす神通力の道具でもある。

済州島巫神図は韓国彩色画の伝統を受け継いでいる。朝鮮末期に流行していた 済州島孝悌文字図の水彩画のような色合いとは異なり、華麗な丹靑を凌駕する済州島巫神図は既に断絶してしまった韓国彩色画の息遣いを帯びているという点で、韓国の彩色画の精髄であり、済州芸術の誇りの象徴であると言える。

 

田殷子(李仲燮美術館キュレーター )    contributor@jejujapan.com 

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