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済州の旧正月の食文化
2012.02.13 (月) 吳栄周 contributor@jejujapan.com

   
▲ 写真提供:済州特別自治道

旧正月には心身を新たにし、家内の幸福を祈る歲饌を整えて、先祖に捧げる。人々は朝早く起きて、晴れ着に着替えてから、親戚の家の儀式に赴く。祭が終わると、親戚の目上の人々に新年の挨拶を捧げ、絆を固める。

旧正月が近づくと、済州では男たち数人が集って豚を屠り、肉を準備した。家計に余裕がない場合には、雉を狩ってその代わりにした。女たちは野菜や果物、酒と飲みもの、そして餅の準備に勤しんだ。済州では旧正月の歲饌としてトックッ(雑煮)ではなく、他の祭祀と変わらぬ穀類の飯を捧げた。しかし、新年の挨拶に訪れた客にはトックッとよく似た「カルクッ(手打ちそば)」でもてなしていたが、最近ではトックが準備されるようになった。

さて、昔から済州で旧正月に食べられてきた特色のある伝統料理をいくつか紹介したい。


粟の甘酒
本土の甘酒(カンジュ、シッケ)は米を主原料とするが、済州では水田が稀で米は少なく、畑作の粟や麦が主要な穀物だったので、粟で甘酒を作った。また、本土の甘酒は材料を濾すことなしに作るが、たとえば西帰浦の粟甘酒は、発酵させた後に穀粒を濾して作った点が異なる。米の甘酒は甘味が支配的だが、粟甘酒は甘味、渋味、酸味、コクなど、複合的な味を醸し出す。粟甘酒は旧正月の祭膳に酒と共に供えた。儀式が終わると、参加者が分け合って飲んだり、挨拶に来た客に供した。


雉のそば(カルクッ)
済州の中山間と山間の村の周辺には茨の藪が多く、雉の棲息に恰好である。旧正月が近づくと、村の男たちが集って雉狩に出かけた。元旦の挨拶客に雉料理でもてなす風俗が村ごとに伝えられている。その一つが、雉で取ったスープに、蕎麦の生地を包丁で太く刻んだ麺を入れて煮た「雉の手打ちそば」である。普通の手打ちうどんと調理法が似ているが、手打ちうどんよりも厚く太く短い。本土の「すいとん」と手打ちうどんの中間の形態である。


ビントク
旧正月や命日の祭祀でよく供される料理がピントクである。タレを漬けて食べることもあるし、祭膳に供されていた焼きアマダイと一緒に食べると味がいいことで特に有名である。済州には蕎麦に関する言い伝えがある。「高麗13世紀末、モンゴルの軍人たちが大挙して済州に入ってきた。その際に馬と共に蕎麦の種子を持ち込み、中、山間村の土地に植えた。蕎麦には男性の気を虚しくする成分があり、長期間にわたってそれを食すると、精力が衰退し、種が絶やされるとされていた。蕎麦で済州の男性の種を絶えさせ、モンゴル人の種を撒き、済州を従順なモンゴルの領土にするための計略だった。しかし怜悧な済州人たちは、モンゴルのそうした悪だくみを察して、蕎麦を植える畑の横には必ず大根を植えた。大根には蕎麦の毒を抑える成分があるからである。そればかりか、蕎麦を大根と一緒に食べて、むしろ栄養がある食べ物に創り上げた。」現在でも済州では、蕎麦料理には必ず大根を入れて調理する慣行が守られている。

 

   粟 の甘酒                          
   
 
材料
糯粟160g(1カップ)、麦芽60g(半カップ)、水5カップ

調理法
篩にかけたきれいな麦芽粉を冷水に少し漬けておいてから揉んで、丁寧に濾しておく。糯粟のご飯を炊き、熱いうちに電気保温器に入れて、準備しておいた麦芽の上澄みをかければ、5~6時間後には粟粒が発酵して、隅に泡が発生する。それを篩にかけて粟粒を取り出した後、水を釜などに入れて、甘味が深まるまで煮る。


   雉のそば(カルクッ)  
   
 
材料
雉1羽、そば粉3カップ、そば生地用の水150ml、卵1個、大根4分の1本、
水10カップ、海苔粉(少々)、胡麻塩、汁用の醤油

調理法
雉は十分に茹でて取り出し、肉は水を切って細かく割いて別にとっておき、骨は茹で汁に再び入れて汁が白濁するまで弱火でゆっくりと煮て、スープを作る。蕎麦粉は塩味をつけて、ぬるま湯で生地を練った後、台に載せて平たく丸くのばし、普通の手打ちうどんの2倍程度の厚さにする。円形の生地を包丁で3等分して、ひっつかないように蕎麦粉をまぶし、重ね巻いて、包丁で0,5cmの幅に刻む。大根は太く千切りにしておく。スープに千切りにした大根を入れて茹で、麺を入れてひと煮たちさせた後、雉肉を入れて煮た後、塩で味を調えると出来上がる。その際に卵をとじてもよい。供する際に、海苔粉、胡麻塩、細かく割いた雉肉などをあしらって、姿を整える。


  ビントク                   
   
 
材料
蕎麦粉5カップ、茹で汁8カップ、大根1個、 細ねぎ 100g、塩、
胡麻塩、豚の脂身(あるいは食用油)

調理法
蕎麦粉は細く垂れる程度の濃度に水を加えて練る。大根は千切りにし、熱湯で形が崩れない程度に煮て取り出した後、細ねぎはサクサクと刻んで大根と混ぜ合わせ、大根の熱で蒸らし、塩と胡麻油と胡麻で味付けしておく。熱くしたフライパンに豚の脂をひき、蕎麦粉の生地を直径20cm、厚さ1cm以内に薄く伸ばして焼いた後、竹かごを逆さにした上に、平らに広げる。そこに味付けした大根の千切りを生地の両側2cm程度を残すように均等に置き、筵を巻くように巻いた後、残しておいた両側の端を合わせて軽く押さえると、長さが20cm、幅が4cmの「ピントク」が完成する。餡として、大根の千切りの代わりに、豆もやしやニンジンの千切りなどを混ぜ合わせたもの、或いは小豆を入れることもある。

 

吳栄周 (済州漢拏大学校ホテル調理学科教授)   contributor@jejujapan.com
 

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