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済州島の処女地、溶岩洞窟
2012.01.10 (火) 尹龍澤 contributor@jejujapan.com

 
   
▲ 龍泉洞窟の調査   写真提供 : 済州特別自治道庁

洞窟内は夏には涼しく冬には暖かい。そして洞窟は自ずと風雨と吹雪を防ぎ、猛獣の攻撃からも身を守るのに好都合なので、人類の最初の棲家であった。ヨーロッパのスペインにアルタミラ洞窟があるなら、済州島にはビルレモッ洞窟がある。ビルレモッ洞窟には済州島の旧石器時代の遺物と痕跡がそのままに残っている。洞窟専門家キム・ボムフンによれば、済州島には2009年8月現在で138箇所の溶岩洞窟がある。さらに調査を続ければ溶岩洞窟の数はさらに多くなるだろう。2007年には「済州の火山島と溶岩洞窟群」が ユネスコ世界自然遺産 (UNESCO World Natural Heritage)に登録された。

当時済州地域の現地調査を担当していた国際自然保全連盟(IUCN)代表団は「済州の溶岩洞窟は見る人をして驚きを禁じ得ないほどの景観美を備えており、溶岩洞窟でありながらも、多様な色彩が調和した炭酸塩成分の第2次洞窟生成物が天井と壁面を華麗に装飾しており、独特な神秘感を醸し出している」と報告している。

溶岩洞窟は溶岩が川の水のような速度で流れるうちに外部は徐々に固まり、内部では溶岩の持続的な供給が中断されて、その結果、空洞になったものである。溶岩洞窟地形としては天井の溶岩鍾乳石、床面の 溶岩石筍、天井と床面の溶岩石柱などがある。そして世界自然遺産である竜泉洞窟とタンチョムル洞窟は、砂成分が雨水に溶けて形成された石灰生成物で装飾されて、秀抜な景観を演出している。

文化財的、景観的、学術的価値が秀でたビルレモッ洞窟、昭天窟、挾才窟、雙龍窟、黃金窟、水山窟、万丈窟、金寧窟、龍泉洞窟、タンチョムル洞窟、ペンディ窟などは、天然記念物に指定・保護されている。その中で一般に公開され、実際に中に入って見ることができるのは万丈窟、挾才窟、雙龍窟だけである。

   
▲ (上)龍泉洞窟から発見された陶器  (下) 龍泉洞窟の湖  写真提供 : 済州特別自治道庁
涯月邑於音里に位置するビルレモッ洞窟の総距離は 9,020mで、単一洞窟としては韓国で最長である。洞窟内部には、鹿とヒグマの骨、旧石器時代の剥片石器と骨角器、火を炊いた痕跡である木炭などが発見された。その洞窟は済州島で最も旧い竪穴住居跡だったようである。

翰林邑挾才里翰林公園に位置する挾才窟と雙龍窟は一般に公開されている。それらの洞窟の表面には貝砂層が覆っており、炭酸塩成分が雨水と共に天井に沁みこみ、鍾乳管、鍾乳石、カーテンなどの石灰質の洞窟生成物がいまだに成長している。

旧左邑東金寧里に位置する万丈窟は総距離が 7,416mで、長さは2番目であるが、昔から観光客に一部を開放していることもあって、済州島で最も有名な溶岩洞窟である。万丈窟には溶岩洞窟の展示場と言えるほどに多様な形態の溶岩構造物がある。亀岩と呼ばれる溶岩標石、ゾウの足の指の形をしたラバト(lava toe)、 巨大な 溶岩石柱などが注目に値する。

旧左邑月汀里に位置する龍泉洞窟は2005年に電信柱の交換作業をしているうちに偶然に発見されたのだが、追加調査が行われれば、その距離は3000mをはるかに超えるものと予想される。龍泉洞窟は典型的な溶岩洞窟であり、鍾乳管、鍾乳石、石筍、 石柱、カーテン、石花、洞窟サンゴ、洞窟真珠などの炭酸塩による石灰生成物と、長さ約380m、水深8~10mの洞窟湖があり、その神秘さは限りない。したがって、龍泉洞窟 はタンチョムル洞窟と同じく、溶岩洞窟と石灰洞窟の特性を兼備しており、景観的、学術的価値が世界的という評価を受けている。

開発の風が吹き荒れて、済州島の地上にあるオルムとコッチャワルなどは原形を失って久しい。しかし幸いにも、地下にある溶岩洞窟は原形を失わずに、よく保存されている。いまでも済州島の溶岩洞窟は未知の世界であり、さらに多くの学術的な研究が推進されるべきである。

世界自然遺産をきちんと保全するためには、溶岩洞窟内部を一般に公開するわけにはいかない。しかし、観光客が実際に溶岩洞窟に入いらなくても洞窟内部を体験する仮想現実(virtual reality)或いはシミュレーション施設を用意すれば、神秘の溶岩洞窟を保全すると同時に観光資源化する道が開かれるだろう。

 

尹龍澤(ユン・ヨンテク)
済州大学哲學科 敎授。耽羅文化硏究所 所長。済州道 西帰浦市 江汀で生まれ育った。東国大学にて哲学博士学位取得。済州島の文化・環境・平和運動に参加する傍ら、関連文章の執筆に勤しんでいる。代表的な著書として『済州島の新舊間 風俗硏究』がある。
 

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