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済州馬肉食文化と健康料理
2012.01.05 (木) 吳栄周 contributor@jejujapan.com

   
▲ 写真提供 : 済州特別自治道庁

済州で馬が本格的に飼育され始めたのはいつのことかと言えば、周知のようにジンギスカンの孫である元の皇帝フビライが済州を占領した1276年頃からのことである。当時、モンゴルの遊牧民たちが蒙古馬160頭を数隻の船に分乗させて済州にやってきた。蒙古馬(現在の済州馬)を城山水山里のオルム周辺の平原に放ち、放牧実験を行った。そして、馬の繁殖が大成功を収めると、漢拏山の中山間一帯にモンゴル所属の国立牧場を大々的に造成し、軍事用の馬が飼育された。その後、朝鮮王朝500年間はもちろん現在に至るまで、済州は馬の供給地として韓国で中心の位置を占めている。


モンゴル遊牧民から学んだ馬肉食文化

モンゴルでは結婚式のような大きな行事には、お客に煮た馬肉と馬の頭を供する風習がある。高麗時代に元から使者が訪問すると大きな宴会が繰り返され、その際に宴会料理として馬肉が供された。朝鮮時代、済州では毎年秋になると、宮中の祭祀料理として馬肉の干し肉を進上した。しかし馬の供給が不足するようになると、朝廷では馬肉の摂取禁止令を下し、馬の屠畜を厳格に制限した。朝鮮初期、済州馬の管理に関する厳格さで有名だった王は世宗王だった。当時済州で馬肉を食べた者1000名のうち650名を選び、平安道に強制移住させるほどだった。

そのように馬肉を食用にしたせいで済州庶民が蒙った苦痛は言葉にできないほどに大きかった。しかしながら、モンゴル人と共に暮らすうちに習い覚えた馬肉食の習慣は簡単になくなりはしなかった。そのうえ済州では自然災害が頻繁で飢饉が繰り返された。危険を冒してでもタンパク質を摂取するためには馬肉を食べるしかなかった。また、日本の植民地期には日本人が済州の翰林に馬肉の缶詰工場を建て、太平洋戦争のための軍事食料として日本に供給もした。そのように、済州の馬肉食文化は済州人が苦難や逆境を克服しながら作り上げてきた食文化遺産と言えるだろう。
 

馬肉料理と健康

済州人は馬肉を非常に好む。実際、馬肉はたくさん食べても飽きずにおいしいだけでなく、栄養的にも現代人にとって優れた健康食品である。馬肉は少し甘味があって、老若男女を問わず楽しめる。その甘味の秘密はグリコーゲンという糖分である。それが牛肉や豚肉と比べて3倍も多い。

馬肉は高タンパク低脂肪のダイエット食品なのである。馬肉は元来、食肉の中で脂肪が少ない。馬はまめに動いてエネルギーを消耗するために、筋肉に脂肪が蓄積される暇もない。したがって、脂肪は牛肉の三分の一程度にすぎない。

馬肉の脂肪は人体で溶けやすい不飽和脂肪酸含量が非常に高い。私たちが片手に牛肉、もう一方の手に馬肉をつかむと、牛肉の脂は溶けないが、馬肉の脂は溶ける。それほどに体内の血管で固まらず流動性が良いということなのである。しかも、不飽和脂肪酸の中でも動脈硬化症の発生を防ぎ心臓病を予防するリノレン酸やDHAのようなオメガ - 3脂肪酸がとりわけ豊富なのである。

また、馬肉は貧血予防と治療に良い。馬肉の色は他の肉と比べて赤色が濃いのだが、それはミヨグロビンという鉄分が多く入っている筋肉色素のせいである。馬肉にはそれほどに鉄分が多く入っているという証拠なのである。実際、鉄分は豚肉の4倍、牛肉の2倍も含まれているほどで、馬肉は鉄分の宝庫と言われる。そればかりか、馬肉の鉄分は体内吸収率が非常に優れている。したがって、鉄分を多く必要とする成長期の子供や妊産婦にとって貧血予防と改善に関して、これに勝るものがないほどに良い食品である。
 

ラズマロウ

   
▲ 撮影:吳栄周
材料及び分量

馬のロース肉 600g、乾燥赤トウガラシ20g、桂皮10g、ウイキョウ 10g、万能ねぎ 15g、生姜 15g、清酒 20g

調理
① 馬肉を正方形に大きく切った後、清酒、生姜、万能ネギを入れて混ぜた後、12時間、冷蔵庫で寝かす。
② 180度に熱した油に準備してある馬肉を入れて揚げる。
③ 鍋に水を500ml注いで、生姜、ネギ、桂皮、八角、塩、中国醤油を3匙分入れて、揚げた肉を入れた後、強火で煮る。
④ 1時間30分、弱火で煮詰める。
⑤ 煮詰まったものを鉢に入れて、完成。

 

馬肉のすき焼

   
▲ 撮影:吳栄周
材料及び分量

馬臀肉200g、白菜2枚、ネギ 2本、春菊30g、豆腐4分の1、エノキダケ1袋、糸こんにゃく50g、玉ねぎ4分の1、ソース(清酒、醤油、砂糖、味噌)

調理
① 清酒140ml、濃口醤油125ml、味噌15g、砂糖100gを入れて、2分の1ほどに煮詰めてソースを作る。
② 白菜は7cm×4cmの大きさに切り、ネギは斜め切り、椎茸は花の形に切る。
③ ゴボウは鉛筆を削るように切り水に漬けて、筍は薄く切っておく。
④ エノキダケは石付を切り、玉ねぎは1cmに切り、春菊は水洗いして水に漬けておく。
⑤豆腐は3cm×4cm×1cmの大きさに切った後、鍋で煮ておき、糸こんにゃくは下ゆでしておく。
⑥ 肉は薄く切り、皿に見栄え良く載せておく。
⑦ 鍋に油を敷き、固い野菜から入れて、肉は後でそこに載せて、ソースと出汁を1対1の割合で混ぜ、水分がなくなるまで煮る。


吳栄周 (済州漢拏大学校ホテル調理学科教授)   contributor@jejujapan.com 

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